【BMW 3シリーズ グランツーリスモ】が、ついに国内でも発売になりました!
詳しくは、ぜひ下記サイトをご覧ください!
【ニュー BMW 3シリーズ グランツーリスモ誕生。】:スペシャルサイト
【多様化するニーズに応える「3シリーズ グランツーリスモ」】:Car Watch
【BMW、「3シリーズ グランツーリスモ」を発表】:webCG
また、当ブログの過去記事
【ジュネーブショーにて発表になった「新ジャンル」】でもご紹介しましたので、
ぜひご参照ください。
詳しい商品説明は上記サイトに譲りまして・・・。
今回のブログは、3シリーズGTに
「BMWモデルとして初めて装備」された仕組みに注目したいと思います。
それは、【エア・ブリーザー】と名付けられた装備です。
フロントホイールハウスの後部に設けられた「切り欠き」のような仕組みです。
> フロント・ホイール・ハウスに流れこむ空気を、ホイール・ハウス後方のエア・ダクトを経由して、サイド・パネルから放出させるものであり、ホイール・ハウスに流れこむ空気の方向を変えることでホイール周辺で発生する乱気流を抑え、空気抵抗を減少させます。
というものです。
エア・ブリーザーの働きをさらにご説明するには、もう一つ説明すべき技術があります。
> エア・ブリーザーは、エア・カーテンと組み合わせると特に効果的に作用します。
エア・カーテンとは、フロント・エプロン左右両端のエア・インテークから取り込まれた空気を、高速でフロント・ホイール・アーチへと放出することで作り出される空気の流れによって、フロント・ホイールの側面をカーテンのように覆い、ホイール及びホイール・アーチ周辺の乱気流を抑え、空気抵抗を低減するテクノロジーです。
エア・カーテンは1シリーズクーペのマイナーチェンジで初めて採用され、その後新型3シリーズセダンにも採用されました。
そして3シリーズGTでは、さらにエア・ブリーザーが初採用されたのです。
空気はこのようにエアカーテンを通り、ホイールの上を流れ、エアブリーザーを通って後方に流れます。
実際の空気の流れや効果を確かめることは難しいですが、相応のコストをかけて製品に採用するという事は、燃費向上に一定の効果があるということでしょうか。
先日、ドイツ本国で発表になった【新型X5】にもこのエア・カーテンとエア・ブリーザーらしきものが見えます。
「フロントホイールハウス後ろの切り欠き」は今後のBMWデザインの特徴の一つになりそうですね。
これらの新しい装備の解説を見ると、乗用車の空気力学の進歩を感じます。
従来の乗用車の空気力学といえば、主に車体上面の空気をきれいに流し、空気抵抗や揚力を押さえるというのが主眼だったと思います。
近年では燃費等に対する要求の高まりと共に、車体下面をカバーで覆ったりフラットにして、下側の空気の流れも意識されるようになりました。
それがさらに進化し、マクラーレン・P1やフェラーリ・F12等のスーパースポーツカーでは、車体の内部や側面に積極的に空気を流し、さらなる空力効果をPRするようになりました。
これらはF1を頂点とするモータースポーツでの空力解析から
フィードバックされた技術がもたらしたデザインだと思います。
(もっとも最近のF1の空気力学といえば、緻密で正確な解析は当然として、
意図的にウイングを失速させるFダクトやダブルDRS、Wダクト、
排気ガス流を利用したブロウン・ディフューザー、
空気の粘性を利用したコアンダ・エキゾーソトなど
斬新かつ奇想天外な技術に、差別化の舞台は移りつつありますが..。)
話はどんどんそれますが、
F1の空力といえば、最近はこんな車も出てきました。
ランボルギーニ・ヴェネーノやパカーニ・ゾンダ レボリューションでは、
一時期のF1で主流となった「シャーク・フィン」のような、中央に垂直に立った空力パーツを採用しています。
高速走行時の挙動の安定効果を狙った?のでは無いかと思いますが、後方視界は悪化しますし、サイドビューの印象は大きく変わり、色々な意味で波及効果が大きなアイテムだと思います。
自動洗車機はNGでしょうね。(^^;
(いずれも3億円以上!の車ですので、自動洗車機を使うことはないでしょうが..。)
と、いったところで・・・。
乗用車のさらなる燃費向上や運動性向上を図り、
パワープラント(動力源)や製造素材は目覚ましく進化していますが
空力技術も前進しているようです。
自動車のスタイリングも、まだまだ新しく変化しそうですね! G.Sekido