1シリーズのラインナップが、より魅力的に一新されました。
かつて販売した特別仕様車であるスポーティな「エディション シャドウ」及び
スタイリッシュな「ファッショニスタ」をカタログモデルとして、
その2モデルに基本的なラインナップを集約しました。
(限定販売時より、16~19万円ほどリーズナブルな価格設定になっています)
2011年に登場した現行1シリーズ(F20型)は、7年間で完成度をさらに高め
そのモデルライフの最終コーナーに差し掛かっていると思われます。
現行1シリーズは、個人的には近年のBMWの中でも特に大きな衝撃を受けた車の一つです。
それまでの1シリーズや3シリーズと比べても乗り心地を飛躍的に改善し、走行性能と快適性を極めて高い次元で両立しました。
(「BMWはついにランフラットタイヤをものにした」と感動しました)
個性的なフロントフェイス(個人的にはサメを連想しました)も次第に魅力を増して見えるようになり、今では強い愛着も感じます。
4年後の2015年にはLCI(マイナーチェンジ)を迎え、ボディ前後のデザインを一新しました。
自動ブレーキやLEDヘッドライトも装備し、完成度をさらに極めました。
ダウンサイジングターボや3気筒エンジンなどの新機軸の導入もあり、現行1シリーズは歴代BMWの中でもエポックメイキングな車だと思います。
そして、他社のコンパクトカーには無い1シリーズの特徴といえば、
何といってもFR(フロントエンジン・後輪駆動)であるということです。
(以下は、当ブログの過去記事の再掲を含みます)
FRの魅力は、スポーティーな走りが得意ということもありますが、もちろんそれに留まりません。
ドリフトだとかアンダーステア/オーバーステアだとか、そんな速度域や領域でなくても、どなたにも感じていただける魅力があります。
● 乗り心地の良い車を作るのに適している。
加速時は荷重が後輪寄りになるが、FFは駆動力確保の点から前輪荷重を高く維持する必要がある。そのため乗り心地(サスペンションのしなやかさ=姿勢変化の大きさ)と操縦安定性(駆動力確保)は強い相反関係になり、高いレベルで両立しにくい。
FRはそもそも加速時の駆動力確保に優れているためサスペンションをよりしなやかにでき、乗り心地と操縦安定性の両立がしやすい。
● エンジンの不快な揺れや振動が少ない、上質な走りに適している。
FFはエンジンが横置きで、回転数の変化に伴うエンジンの揺れ(スナッチ)が車両進行方向と一致するため、スナッチが加減速に影響し、微低速で不快な揺れが出る。スナッチ低減を狙ってエンジンマウントを硬くすると、アイドル振動が強く伝わる。両者が強い相反関係にあり、両立しにくい。
FRはエンジンが縦置きなので、スナッチが横方向になり加減速に影響しない。またそのためスナッチとアイドル振動を最適化したエンジンマウント設定がしやすい。
● より上質なステアリングフィールを得られる。
FRは操舵と駆動が分かれているため、アクセル操作がステアフィールに直接影響を及ぼさない。かつ路面感覚(インフォメーション)が相対的に豊かなので、雑味が少なく操舵力が軽い(パワーアシストを増加させた)ステアリングを構築しやすい。
FFは操舵系に駆動系がつながっていること(雑味の増加)、アクセル操作がステアフィールに影響する(トルクステア等)ことから、インフォメーションが相対的に乏しくなりがちであり、インフォメーションの確保と操舵力の低減が強い相反関係になり、両立しにくい。
つまり、そもそもFR車は(速度を問わず)上質な走りに適しており、その上スポーツ走行も得意だということです。
ちなみに次期1シリーズは、FF(フロントエンジン・前輪駆動)になるという噂です。
(FFにはスペース効率を高めやすい、コスト低減・重量低減を図りやすい等の重要なメリットがあります)
そんな希少なFRの1シリーズを、新車でご購入頂けるチャンスも、限られてきました...!
そして・・・
FR1シリーズの「ファイナルウエポン」であるM140iの試乗車ができました!
昨年以来の久々の登場です!
118iや118dは「コンパクトカーの歴史に名を刻む名車」であり、
M140iは「速さと実用性を高次元で両立した、コンパクトカーの頂点」
だと思います!
「現行1シリーズの、最終コーナーからの加速」をぜひご堪能下さい。
ご来店をお待ちしております。 G.Sekido