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2022年8月20日 17:00  | 技術
世界中
うんうんする
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各自動車メーカーから、様々なBEV(外部充電バッテリーのみで駆動する電気自動車)が発売されています。

シティコミューター的な小型車から、500kmを超える航続距離を謳う高性能車まで、商品性の幅も広いです。

航続距離が長い方が自動車としては便利ですが、BEVの場合は価格やCO2排出量と密接に関連してくるので注意が必要です。




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当ブログの過去記事でも度々取り上げていますが...。

リチウムイオン電池は製造時に多量の電力を必要とすることから、発電方法や走行距離などの使用環境や、生産・廃棄・リサイクルの方法によっては、EVを選ぶことによってCO2を削減するどころかかえって増加させるケースも少なくありません。

※ 上記のグラフ(V社のC40・バッテリー容量78kWh)の場合は、世界平均の電力構成(日本も概ね同じです)だと11万km以上使い続けないと、同クラスのガソリン車(XC40)と比べてかえってCO2を増やしてしまうという分析になっています。


CO2削減効果はさておいたとしても、「バッテリーを大きくすると重く高価になるので本当は避けたい、でも出先でのバッテリー切れの心配もしたくない」というのがユーザーとメーカーの本音でもあるでしょう。


そこで重要になってくるのが「電費」という考え方です。

内燃機関車の「燃費」と同様に、「一定の電力でどれだけの距離を走れるか」という効率についての値です。

自動車メーカー各社が発表している、モデルごとの「一充電走行距離」(航続距離)を「バッテリー容量」で割ると、単位電力当たりの走行距離を計算することができます。

クルマ・バイク関連のブログ Rioblog さんに、各社のBEVの電費を比較した表が掲載された記事があります。

それによる【電費ランキング】はこのようになっています。

電費ランキング.jpg

※ Rioblogさんが集めた世界各国のEVの数値(WLTCモード)です。

※ Tesla各車はバッテリー容量が非公開のため比較対象外ですが、こちらのサイトの数値から換算するとModel3の6.6km/kWhがTeslaの中で最良のようです。


これによると、やはり小型・軽量な車の方が電費に優れるという傾向が見られます。

そしてHonda eやFiat 500eといった最新BEVを引き離して、BMW i3が1位となっています!




I3500EFR-2-800.jpg

ちなみに、BMW i3と最近の欧州ベストセラーEVであるFiat 500eは、i3がフル4シーター、500eは2+2のコンパクトハッチですが、車両重量は1320kgと同一です。
(i3のカーボン繊維による車体骨格などの軽量化技術が効いていると推測します)

そして電費は、8.5対7.6km/kWhとi3の方が12%程優れています。
 
9年前に出た実用的なパッケージングのCセグメント車に対して、最新のBセグメント車が(同一重量であるにもかかわらず)電費はむしろ劣っている状態です。

i3に採用された、転がり抵抗低減を狙った「径が大きく幅が狭い低燃費タイヤ」等の技術の積み上げも効いているのかもしれません。
 
やはり電気モーター自体は成熟した技術であり、効率に関しての伸びしろはあまりないということでしょうか..?

EVに限らず自動車にとって、「軽さは基本であり正義である」ということも再認識させられます。



そして自動車にとって大切な性能の一つが、「思いのままに移動できる」ということです。

前出のBEVの比較表を、今度は出力順に並べかえてみました。

すなわち【出力ランキング】です。

出力ランキング.jpg

クロアチアに本拠を置くリマック社のハイパーEV・ネヴェーラは出力(1914PS)も価格(約2.7億円)も別格です...!

2位以下は、BMWとポルシェ・ベンツ・アウディが鎬を削っていますが、その出力順の並びにおいてBMWの電費は比較的優れているようにも見えます。

i3はその電費の良さを考えると健闘しているものの、36位とかなり下位に位置しています。




さらに、「電費ランキング」と「出力ランキング」の順位を合計して、その値の少ないものから順番にランキングするとこうなりました。

【エコと速さの総合ランキングといったところでしょうか。

総合ランキング.jpg

1位の
i4 eDrive40 を筆頭に、ベスト7のうち3車種をBMWが占める結果となりました!

世の中の商品の多くが二律相反の上に成り立っていますが、それをいかに高いレベルで両立できるかという所に、企業の実力が垣間見えると思います。



Elektromobilität-2.jpg

EVは決して「大きなバッテリーと強力なモーターを積めば万事OK」ではありません。

内燃機関車と同様に「電費」も重要で、その向上には軽量化や優れた空力特性は不可欠です。

それらは航続距離だけでなく、運動性能すなわち「駆け抜ける歓び」にとっても重要な要素です。


BMWはそれを強く認識し、実際に商品に反映しています。

BMWの今後の商品展開にご期待ください!  G.Sekido




うんうんする
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