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   2014年7月5日 00:00  |  モータースポーツ

世界中
うんうんする
0


久々に、BMWから離れた雑学ネタです..。(^^ゞ


LHRHMAP-thumb-471x237-45610.jpg

自動車が右側通行をする国と、左側通行をする国があります。

地図の赤色が右側通行青色が左側通行です。

ちなみに前後者の比率は、人口だと2:1、道路長だと3:1ほどです。

イギリス及び旧イギリス領やイギリスの影響が強い国は左側通行
それ以外の国は右側通行
が多いです。


ではそれぞれの国は、なぜこのようなルールになったのでしょうか・・?



HORSELEFT-thumb-377x282-45612.png

元々、馬車が主な交通手段だったころは、左側通行の国が多かったようです。




LHRHSAMURAI-thumb-377x192-45614.png

西洋・東洋を問わず、右利きの場合は刀や剣は左側に差します。
なので人同士がすれ違う際には、左側通行の方が当たりにくいです。

その流れで馬車等も、左側通行が世界的に一般的だったようです。




NAPOLEON-thumb-283x331-45616.png

ですが、ナポレオンがそれを右側通行に切り替え、交通網を整えました。

その理由としては、彼が左利きだった?とか、フランス革命の精神(ローマ教会への対抗心)だとか、諸説あるようです。

そしてナポレオンが征服した欧州各国や、その植民地等も含め右側通行が採用された、という経緯のようです。



一方、イギリスはナポレオンに征服されず、左側通行のままでした。

それがイギリスの植民地等にも取り入れられ、今に至るようです。


※ わずかながら例外もあり、スウェーデン(1967年) 、 ミャンマー(1970年) 、 沖縄(1978年) のように、諸般の事情から右側/左側通行を入れ替えたケースもあります。





では、右ハンドル車と左ハンドル車も、同じ経緯をたどったのでしょうか?

これは右側通行・左側通行とは異なる歴史があるようです。



CapD20140704-2-thumb-471x184-45736.jpg

実は、自動車が発売された当初(20世紀初め)は、
右側通行・左側通行を問わず、右ハンドルが一般的だったようです。

( トヨタ博物館の展示車でも、そのことが確認できます。)


その理由としては、

● 元々、馬車の御者は右手でムチを扱いように、右側に座っていたため。

● 重いレバー操作は利き手である右手で行う事が望ましかった。かつレバー根元のグリスで助手席に座る女性のスカートが汚れることを嫌い、レバーは車体右側面に追い出され、運転席は右側になった。

等の説があるようです。




TFORDLHRH-thumb-471x311-45738.png

ですがその後、史上初の大量生産車であるT型フォードが、
右側通行における左ハンドル」を広めました。

上のチラシでは、助手席のご婦人の足元が、
左ハンドル車では歩道に降りられるため汚れないものの、
右ハンドル車ではぬかるんだ車道に降りるため汚れてしまいます、とイラストで説明されています。

自動車の交通量が増加し、安全性(すれ違い運転や同乗者の乗り降りのしやすさ)のためには「運転席は道路中央側にあった方が良い」と認識されたこともありそうです。


そして、右側通行各国では次第に左ハンドルが主流になり、今に至ります。

以上、右側通行と左側通行・右ハンドルと左ハンドルの大まかな歴史でした。




ですが、この流れから外れた「ちょっと意外な例外」もありまして・・・

右側通行の国アメリカで、公式に右ハンドル車が使用されているのをご存知でしょうか。


usmail5-thumb-471x353-45822.jpg

それは郵便配達用の車両です。

運転者が郵便物を投函・回収しやすいように、右ハンドル車が使われています。

写真右下の2代目ジープ・チェロキーは、この郵便配達車を転用し輸出用右ハンドル車として、日本でも人気を博しました。
(アメリカ製自動車の正規輸入モデルとしては戦後初の右ハンドル車だったそうです)




もう一つ、意外な例外として・・・。

rhdracingcars-thumb-471x353-45798.jpg

右側通行の国で行われるモータースポーツでも、
ル・マン24時間レース等の耐久レース用車両や、
イタリアの古いレーシングカーでは右ハンドル車が多く見られます。


この理由としては、

● ル・マンを含む世界中のサーキットの大部分が右回り(時計方向)であり、右側にドライバーが座った方が右コーナリング時の重量配分が優れているため

● 多くのサーキットではピットが右側、ピットロードが左側にあるため、運転席が右側の方がドライバー交代を素早くできるため

といったところのようです。




では、なぜ「多くのサーキットは右回り」なのでしょうか・・・?


pitstop2-thumb-377x238-45815.png

ヨーロッパの多くの国は右側通行で、その概念を基にピットを造ると、
左側がピットロード(道路)・右側がピット(路肩)になります。

そして観客席を多く設けようとすると、観客席はサーキットの輪の外側・ピットは内側、というレイアウトになります。

その構造にするとサーキットは右回りになるため、右回りが多くなったという説が有力です。



 

 BMWLEMANS-thumb-471x353-45817.png

レーシングカーでは「助手席の乗員の乗り降り」や、「すれ違いのしやすさ」を考慮に入れる必要がありませんが、その結果、市販車とは逆の選択が出てきました。


「右側通行の文化がサーキットを右回りにし、その右回りのサーキットが右ハンドルのレーシングカーを生み出した」、というのは面白いですね!


以上、長くなりましたが、
「右ハンドルと左ハンドルの意外な歴史」でした。 G.Sekido






世界中
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久々に、BMWから離れた雑学ネタです..。(^^ゞ


LHRHMAP-thumb-471x237-45610.jpg

自動車が右側通行をする国と、左側通行をする国があります。

地図の赤色が右側通行青色が左側通行です。

ちなみに前後者の比率は、人口だと2:1、道路長だと3:1ほどです。

イギリス及び旧イギリス領やイギリスの影響が強い国は左側通行
それ以外の国は右側通行
が多いです。


ではそれぞれの国は、なぜこのようなルールになったのでしょうか・・?



HORSELEFT-thumb-377x282-45612.png

元々、馬車が主な交通手段だったころは、左側通行の国が多かったようです。




LHRHSAMURAI-thumb-377x192-45614.png

西洋・東洋を問わず、右利きの場合は刀や剣は左側に差します。
なので人同士がすれ違う際には、左側通行の方が当たりにくいです。

その流れで馬車等も、左側通行が世界的に一般的だったようです。




NAPOLEON-thumb-283x331-45616.png

ですが、ナポレオンがそれを右側通行に切り替え、交通網を整えました。

その理由としては、彼が左利きだった?とか、フランス革命の精神(ローマ教会への対抗心)だとか、諸説あるようです。

そしてナポレオンが征服した欧州各国や、その植民地等も含め右側通行が採用された、という経緯のようです。



一方、イギリスはナポレオンに征服されず、左側通行のままでした。

それがイギリスの植民地等にも取り入れられ、今に至るようです。


※ わずかながら例外もあり、スウェーデン(1967年) 、 ミャンマー(1970年) 、 沖縄(1978年) のように、諸般の事情から右側/左側通行を入れ替えたケースもあります。





では、右ハンドル車と左ハンドル車も、同じ経緯をたどったのでしょうか?

これは右側通行・左側通行とは異なる歴史があるようです。



CapD20140704-2-thumb-471x184-45736.jpg

実は、自動車が発売された当初(20世紀初め)は、
右側通行・左側通行を問わず、右ハンドルが一般的だったようです。

( トヨタ博物館の展示車でも、そのことが確認できます。)


その理由としては、

● 元々、馬車の御者は右手でムチを扱いように、右側に座っていたため。

● 重いレバー操作は利き手である右手で行う事が望ましかった。かつレバー根元のグリスで助手席に座る女性のスカートが汚れることを嫌い、レバーは車体右側面に追い出され、運転席は右側になった。

等の説があるようです。




TFORDLHRH-thumb-471x311-45738.png

ですがその後、史上初の大量生産車であるT型フォードが、
右側通行における左ハンドル」を広めました。

上のチラシでは、助手席のご婦人の足元が、
左ハンドル車では歩道に降りられるため汚れないものの、
右ハンドル車ではぬかるんだ車道に降りるため汚れてしまいます、とイラストで説明されています。

自動車の交通量が増加し、安全性(すれ違い運転や同乗者の乗り降りのしやすさ)のためには「運転席は道路中央側にあった方が良い」と認識されたこともありそうです。


そして、右側通行各国では次第に左ハンドルが主流になり、今に至ります。

以上、右側通行と左側通行・右ハンドルと左ハンドルの大まかな歴史でした。




ですが、この流れから外れた「ちょっと意外な例外」もありまして・・・

右側通行の国アメリカで、公式に右ハンドル車が使用されているのをご存知でしょうか。


usmail5-thumb-471x353-45822.jpg

それは郵便配達用の車両です。

運転者が郵便物を投函・回収しやすいように、右ハンドル車が使われています。

写真右下の2代目ジープ・チェロキーは、この郵便配達車を転用し輸出用右ハンドル車として、日本でも人気を博しました。
(アメリカ製自動車の正規輸入モデルとしては戦後初の右ハンドル車だったそうです)




もう一つ、意外な例外として・・・。

rhdracingcars-thumb-471x353-45798.jpg

右側通行の国で行われるモータースポーツでも、
ル・マン24時間レース等の耐久レース用車両や、
イタリアの古いレーシングカーでは右ハンドル車が多く見られます。


この理由としては、

● ル・マンを含む世界中のサーキットの大部分が右回り(時計方向)であり、右側にドライバーが座った方が右コーナリング時の重量配分が優れているため

● 多くのサーキットではピットが右側、ピットロードが左側にあるため、運転席が右側の方がドライバー交代を素早くできるため

といったところのようです。




では、なぜ「多くのサーキットは右回り」なのでしょうか・・・?


pitstop2-thumb-377x238-45815.png

ヨーロッパの多くの国は右側通行で、その概念を基にピットを造ると、
左側がピットロード(道路)・右側がピット(路肩)になります。

そして観客席を多く設けようとすると、観客席はサーキットの輪の外側・ピットは内側、というレイアウトになります。

その構造にするとサーキットは右回りになるため、右回りが多くなったという説が有力です。



 

 BMWLEMANS-thumb-471x353-45817.png

レーシングカーでは「助手席の乗員の乗り降り」や、「すれ違いのしやすさ」を考慮に入れる必要がありませんが、その結果、市販車とは逆の選択が出てきました。


「右側通行の文化がサーキットを右回りにし、その右回りのサーキットが右ハンドルのレーシングカーを生み出した」、というのは面白いですね!


以上、長くなりましたが、
「右ハンドルと左ハンドルの意外な歴史」でした。 G.Sekido






   2014年5月30日 00:00  |  モータースポーツ

世界中
うんうんする
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CapD20140530-3-thumb-330x290-42071.jpg

「アレッサンドロ・ザナルディがBMWブランド大使に任命されました」
というニュースが、先日BMW本社から出されました。

(個人的には、とても感慨深いニュースでした。)

今後は世界の様々なイベントに出席したり、BMWグループ内のイベントにも参加するとのことです。



でも、ザナルディってどんな人だっけ?という方も多いかと思いますので、
この方の波乱に満ちた経歴をご紹介したいと思います。




CapD20140530_1-2-thumb-236x284-42057.jpeg

アレッサンドロ・ザナルディ(アレックス・ザナルディ)は1966年生まれ・イタリア出身のレーシングドライバーです。

イタリアF3、国際F3000を経て、1993年にF1へステップアップしました。

F1ではジョーダン・ミナルディ・ロータスを1年毎に渡り歩くものの、6位入賞が1回のみと目立った成績は残せませんでした。

当時これらのチームは中位~下位を低迷しており、マシンは速さも信頼性も乏しいのが実情でした。

マシンの限界をさらに引き出そうとする様なアグレッシブな走りはクラッシュと紙一重で、結果として「壊し屋」の異名も持っていました。




cartzanardi-thumb-330x198-42059.png

そこで1996年にアメリカに渡りCARTに挑戦すると、才能が開花しました。

参戦初年度にポールポジション6回・優勝3回を記録し、ランキング3位を獲得しました。


特に最終戦ラグナセカのファイナル・ラップで見せた、前代未聞のオーバーテイクは注目を浴びました。




thepass-thumb-330x265-42063.png

このコースの名物でもある高低差15mの坂を下るS字シケイン「コークスクリュー」を、直線的にショートカットするという荒技です。

( "THE PASS" という名前が付けられるほど印象的な技でしたが、危険すぎるという理由で後にこのオーバーテイクは禁止になりました)

その後1997年には5勝、1998年には7勝を挙げ、圧倒的な強さで2年連続チャンピオンを獲得しました。

アクシデントで大きく出遅れても、特殊なピット戦略を使うこともなく、コース上で挽回しあっさり優勝してしまう強さは専門誌をして「意味不明」と評されたそうです。




F1ZANARDI-thumb-330x220-42065.png

その栄冠を引っさげ、1999年にF1にカムバックします。

しかも今度はウイリアムズという名門チームです。

ですが同僚のラルフ・シューマッハが11度入賞したのと対照的に、1年間1度も入賞することができず契約を解除されてしまいます。

急激にハイテク化が進んだF1に馴染めなかった、という側面もあるようです。

※ちなみにこの年のウイリアムズはルノーのカスタマー・エンジン(参戦名:スーパーテック)を使用していました。その翌年からBMWエンジンに替え、ラルフ&バトン(2000年)、モントーヤ(2001~2004年)と共に表彰台の常連になります。



1年間の休養の後、2001年に34歳でCARTに復帰しますが、悲劇が訪れます。




CapD20140530_1-3-thumb-471x287-42080.jpeg

久々の優勝が目前に迫ったレースで、ピットアウトの際にバランスを崩してスピンし、後続の車に側面から衝突されます。

動画の1分40秒程から事故のシーンが映っていますが、衝撃的な映像を含みますのでご注意願います)

2台のマシンは大破し、ザナルディは全身の血液の9割を失う程の大怪我を負い、生死の境をさまよいます。

幸い一命は取り留めるものの、両足の損傷は激しく膝上から切断されました..。




CapD20140530_1-4-thumb-377x251-42082.jpg

それでもレースに対する情熱は捨てきれませんでした。

両足に義足を装着して、フォーミュラカーでの走行を試みます。

なんと事故から20ヵ月後には、特別仕様のマシンに乗り込み事故のあったラウジッツリンクでレースの残り13周を走り、3年越しのレースの完走を果たします。




WTCCZANARDI-thumb-330x439-42084.png

2005年からは、WTCCにBMWからフル参戦を果たし、8月には早くも初優勝を果たします。

(2006年には、BMWザウバー F1 を試運転する機会も与えられます。)

WTCCでは合計4勝を挙げる活躍の後、2009年限りで引退します。
この時42歳です。


ここまででも十二分に波乱万丈な人生ですが、ザナルディの情熱は衰えません。




e9d45c69-s-thumb-330x254-42138.png

数年前から取り組んでいたハンドサイクル競技を本格的に始め、パラリンピックでのメダル獲得を目指します。

 

いくつかの国際的なマラソンで優勝するなど、ここでも頭角を現します。




ZANARDIWIN-thumb-471x353-42096.jpg

そして、2012年ロンドンパラリンピックにイタリア代表として選ばれると、圧倒的な速さを発揮します。

16kmのH4ハンドサイクル・タイムトライアルで金メダル
ハンドサイクル・ロードレースで金メダル
ハンドサイクル・チームリレーで銀メダルと、45歳にして3つのメダルを獲得しました

(ちなみにこの競技が行われたブランズ・ハッチは、ザナルディがF3000時代にコースレコードを記録したサーキットでもあります)



金メダリストになっても、ザナルディのモータースポーツに対する情熱は、消え去ることはありません。




ZANARDIGOLD3-thumb-330x408-42104.png

同年秋、BMWのモータースポーツ部門の40周年記念行事の一環として、ザナルディにBMW M3 DTMをドライブする機会が与えられました。(そのM3は、金メダル獲得を祝い金色に塗られ、ハンドサイクルとメダルが描かれています。)

ザナルディは世界最長サーキットであるニュルブルクリンクを32周し、見事な走りを披露しました。


そしてこの「お祝い」によって、モータースポーツへの情熱は再び激しくなりました




CapD20140530_9-thumb-471x264-42114.jpeg

47歳のザナルディは、今シーズンの「ブランパン・スプリント・シリーズ」にフル参戦します。

BMW・Z4 GT3を駆って、イタリアのロアル・モータースポーツからの出場です。

通常は2名ドライバー制でタイヤ交換等の際に交代しますが、ザナルディ車は特別仕様であるため1人で全レース距離を走るという、体力的にも厳しいチャレンジです。

開幕戦は13位で完走先日行われた第2戦では5位入賞を果たしました。

ぜひまた表彰台に上ってほしいですね・・!



BMWはそんな前人未到の挑戦を続けるザナルディを応援し、
ザナルディはBMWブランド大使としてイベント等に参加し、
果敢なチャレンジを内外にアピールしていくと思われます。


 

 P90149943-thumb-471x314-42128.jpg




トップアスリートが持つ最大の資質は、その肉体や技能では無く、
あきらめること無く挑戦し続ける心にこそあるのかもしれませんね。

アレックス・ザナルディの今後の活躍を期待しています!  G.Sekido





世界中
うんうんする
0


CapD20140530-3-thumb-330x290-42071.jpg

「アレッサンドロ・ザナルディがBMWブランド大使に任命されました」
というニュースが、先日BMW本社から出されました。

(個人的には、とても感慨深いニュースでした。)

今後は世界の様々なイベントに出席したり、BMWグループ内のイベントにも参加するとのことです。



でも、ザナルディってどんな人だっけ?という方も多いかと思いますので、
この方の波乱に満ちた経歴をご紹介したいと思います。




CapD20140530_1-2-thumb-236x284-42057.jpeg

アレッサンドロ・ザナルディ(アレックス・ザナルディ)は1966年生まれ・イタリア出身のレーシングドライバーです。

イタリアF3、国際F3000を経て、1993年にF1へステップアップしました。

F1ではジョーダン・ミナルディ・ロータスを1年毎に渡り歩くものの、6位入賞が1回のみと目立った成績は残せませんでした。

当時これらのチームは中位~下位を低迷しており、マシンは速さも信頼性も乏しいのが実情でした。

マシンの限界をさらに引き出そうとする様なアグレッシブな走りはクラッシュと紙一重で、結果として「壊し屋」の異名も持っていました。




cartzanardi-thumb-330x198-42059.png

そこで1996年にアメリカに渡りCARTに挑戦すると、才能が開花しました。

参戦初年度にポールポジション6回・優勝3回を記録し、ランキング3位を獲得しました。


特に最終戦ラグナセカのファイナル・ラップで見せた、前代未聞のオーバーテイクは注目を浴びました。




thepass-thumb-330x265-42063.png

このコースの名物でもある高低差15mの坂を下るS字シケイン「コークスクリュー」を、直線的にショートカットするという荒技です。

( "THE PASS" という名前が付けられるほど印象的な技でしたが、危険すぎるという理由で後にこのオーバーテイクは禁止になりました)

その後1997年には5勝、1998年には7勝を挙げ、圧倒的な強さで2年連続チャンピオンを獲得しました。

アクシデントで大きく出遅れても、特殊なピット戦略を使うこともなく、コース上で挽回しあっさり優勝してしまう強さは専門誌をして「意味不明」と評されたそうです。




F1ZANARDI-thumb-330x220-42065.png

その栄冠を引っさげ、1999年にF1にカムバックします。

しかも今度はウイリアムズという名門チームです。

ですが同僚のラルフ・シューマッハが11度入賞したのと対照的に、1年間1度も入賞することができず契約を解除されてしまいます。

急激にハイテク化が進んだF1に馴染めなかった、という側面もあるようです。

※ちなみにこの年のウイリアムズはルノーのカスタマー・エンジン(参戦名:スーパーテック)を使用していました。その翌年からBMWエンジンに替え、ラルフ&バトン(2000年)、モントーヤ(2001~2004年)と共に表彰台の常連になります。



1年間の休養の後、2001年に34歳でCARTに復帰しますが、悲劇が訪れます。




CapD20140530_1-3-thumb-471x287-42080.jpeg

久々の優勝が目前に迫ったレースで、ピットアウトの際にバランスを崩してスピンし、後続の車に側面から衝突されます。

動画の1分40秒程から事故のシーンが映っていますが、衝撃的な映像を含みますのでご注意願います)

2台のマシンは大破し、ザナルディは全身の血液の9割を失う程の大怪我を負い、生死の境をさまよいます。

幸い一命は取り留めるものの、両足の損傷は激しく膝上から切断されました..。




CapD20140530_1-4-thumb-377x251-42082.jpg

それでもレースに対する情熱は捨てきれませんでした。

両足に義足を装着して、フォーミュラカーでの走行を試みます。

なんと事故から20ヵ月後には、特別仕様のマシンに乗り込み事故のあったラウジッツリンクでレースの残り13周を走り、3年越しのレースの完走を果たします。




WTCCZANARDI-thumb-330x439-42084.png

2005年からは、WTCCにBMWからフル参戦を果たし、8月には早くも初優勝を果たします。

(2006年には、BMWザウバー F1 を試運転する機会も与えられます。)

WTCCでは合計4勝を挙げる活躍の後、2009年限りで引退します。
この時42歳です。


ここまででも十二分に波乱万丈な人生ですが、ザナルディの情熱は衰えません。




e9d45c69-s-thumb-330x254-42138.png

数年前から取り組んでいたハンドサイクル競技を本格的に始め、パラリンピックでのメダル獲得を目指します。

 

いくつかの国際的なマラソンで優勝するなど、ここでも頭角を現します。




ZANARDIWIN-thumb-471x353-42096.jpg

そして、2012年ロンドンパラリンピックにイタリア代表として選ばれると、圧倒的な速さを発揮します。

16kmのH4ハンドサイクル・タイムトライアルで金メダル
ハンドサイクル・ロードレースで金メダル
ハンドサイクル・チームリレーで銀メダルと、45歳にして3つのメダルを獲得しました

(ちなみにこの競技が行われたブランズ・ハッチは、ザナルディがF3000時代にコースレコードを記録したサーキットでもあります)



金メダリストになっても、ザナルディのモータースポーツに対する情熱は、消え去ることはありません。




ZANARDIGOLD3-thumb-330x408-42104.png

同年秋、BMWのモータースポーツ部門の40周年記念行事の一環として、ザナルディにBMW M3 DTMをドライブする機会が与えられました。(そのM3は、金メダル獲得を祝い金色に塗られ、ハンドサイクルとメダルが描かれています。)

ザナルディは世界最長サーキットであるニュルブルクリンクを32周し、見事な走りを披露しました。


そしてこの「お祝い」によって、モータースポーツへの情熱は再び激しくなりました




CapD20140530_9-thumb-471x264-42114.jpeg

47歳のザナルディは、今シーズンの「ブランパン・スプリント・シリーズ」にフル参戦します。

BMW・Z4 GT3を駆って、イタリアのロアル・モータースポーツからの出場です。

通常は2名ドライバー制でタイヤ交換等の際に交代しますが、ザナルディ車は特別仕様であるため1人で全レース距離を走るという、体力的にも厳しいチャレンジです。

開幕戦は13位で完走先日行われた第2戦では5位入賞を果たしました。

ぜひまた表彰台に上ってほしいですね・・!



BMWはそんな前人未到の挑戦を続けるザナルディを応援し、
ザナルディはBMWブランド大使としてイベント等に参加し、
果敢なチャレンジを内外にアピールしていくと思われます。


 

 P90149943-thumb-471x314-42128.jpg




トップアスリートが持つ最大の資質は、その肉体や技能では無く、
あきらめること無く挑戦し続ける心にこそあるのかもしれませんね。

アレックス・ザナルディの今後の活躍を期待しています!  G.Sekido





   2014年5月17日 00:00  |  モータースポーツ

世界中
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先月のブログ【SUPER GTでのBMWの活躍】でもご紹介しましたが、
大盛況を誇るSUPER GTの開幕戦では、BMW Z4が1-2フィニッシュを果たしました。


そして、それに続く第2戦が5月3日・4日に富士スピードウェイにて行われ、約9万人ものファンが詰めかけました。



そのレースの結果は・・・。


gupergt2ndround-thumb-471x313-40942.png

グッドスマイル 初音ミク Z4が優勝しました!




gupergt2ndround2-thumb-471x353-40944.png

グッドスマイル 初音ミク Z4は、開幕2連勝です!

予選9位から、荒れたレースを制して「奇蹟の大逆転勝利!」を果たしました。




SUPERGTROUND2-thumb-471x313-40951.png

一方、準ワークスチームともいえるStudie BMW Z4は、4位入賞を果たしました。

予選は6位(海外FIA-GT3車両中で最高位)と好位置につけ一時は3位を走行しましたが、セーフティーカー退去後の再スタートにおいてレギュレーション違反と判断され、ドライブスルーペナルティを課されてしまいます。

それにより21位までポジションを下げたものの、怒涛の追い上げにより4位にまで挽回しました!




SUPETGTRESTART2-thumb-471x327-41008.jpg

欧州のレースとSUPER GTの再スタートのレギュレーションに違いがあることが、ヨルグ・ミューラー選手のミスの元になったようです。

このミスが無ければ十分に優勝も狙える速さがあったので、次戦以降も期待できそうです!




CapD20140517_7-thumb-471x310-41010.jpg

ポイントランキングでは、連勝のグッドスマイル 初音ミク Z4はもちろん1位で、
Studie BMW Z4は3位につけています。

ウエイトハンデ制などの効果もあるので楽観視はできませんが、
今後6戦でのBMW勢の活躍も期待できそうです!




一方、海の向こうでも・・・。

DTM2014M4-2-thumb-471x285-41012.png

ツーリングカーレースの大御所DTMの開幕戦が5月4日に行われ、

Ice-Watch BMW M4 DTMが優勝しました!




CapD20140517_7-thumb-471x334-41014.jpeg

BMW勢は昨シーズンまでのM3 DTMに替え、今期からM4 DTMを導入しました。
その初戦での快挙です!


ちなみに優勝したチームのメインスポンサーである【ICE-WATCH】は、
ベルギーのカジュアル時計ブランドです。

昨年BMW Motorsportとプレミアムパートナー契約を結び、
コラボレーションした腕時計をBMW正規ディーラー各社にて販売しています。




BMWICEWATCH-thumb-471x225-41016.png



シリコン製バンド・10気圧防水と、スポーツシーンでの使用も想定した
カジュアルでスポーティーな腕時計です。(リーズナブルな価格も魅力です)
これからのシーズンに、いかがでしょうか?



余談ですが・・・
ICE-WATCHやSteiff(シュタイフ)という新しいスポンサーと提携すると、
時を置かずして相乗効果に結び付けるBMWの手腕はさすがだと思います。

今後は、シュタイフとのコラボ商品も増えるのではないでしょうか・・?
 

 bmwsteiff-thumb-471x313-41021.png

新しいスポンサーとも手を結びながら進化する

BMWのモータースポーツ界での活躍を期待します!  G.Sekido






世界中
うんうんする
0


先月のブログ【SUPER GTでのBMWの活躍】でもご紹介しましたが、
大盛況を誇るSUPER GTの開幕戦では、BMW Z4が1-2フィニッシュを果たしました。


そして、それに続く第2戦が5月3日・4日に富士スピードウェイにて行われ、約9万人ものファンが詰めかけました。



そのレースの結果は・・・。


gupergt2ndround-thumb-471x313-40942.png

グッドスマイル 初音ミク Z4が優勝しました!




gupergt2ndround2-thumb-471x353-40944.png

グッドスマイル 初音ミク Z4は、開幕2連勝です!

予選9位から、荒れたレースを制して「奇蹟の大逆転勝利!」を果たしました。




SUPERGTROUND2-thumb-471x313-40951.png

一方、準ワークスチームともいえるStudie BMW Z4は、4位入賞を果たしました。

予選は6位(海外FIA-GT3車両中で最高位)と好位置につけ一時は3位を走行しましたが、セーフティーカー退去後の再スタートにおいてレギュレーション違反と判断され、ドライブスルーペナルティを課されてしまいます。

それにより21位までポジションを下げたものの、怒涛の追い上げにより4位にまで挽回しました!




SUPETGTRESTART2-thumb-471x327-41008.jpg

欧州のレースとSUPER GTの再スタートのレギュレーションに違いがあることが、ヨルグ・ミューラー選手のミスの元になったようです。

このミスが無ければ十分に優勝も狙える速さがあったので、次戦以降も期待できそうです!




CapD20140517_7-thumb-471x310-41010.jpg

ポイントランキングでは、連勝のグッドスマイル 初音ミク Z4はもちろん1位で、
Studie BMW Z4は3位につけています。

ウエイトハンデ制などの効果もあるので楽観視はできませんが、
今後6戦でのBMW勢の活躍も期待できそうです!




一方、海の向こうでも・・・。

DTM2014M4-2-thumb-471x285-41012.png

ツーリングカーレースの大御所DTMの開幕戦が5月4日に行われ、

Ice-Watch BMW M4 DTMが優勝しました!




CapD20140517_7-thumb-471x334-41014.jpeg

BMW勢は昨シーズンまでのM3 DTMに替え、今期からM4 DTMを導入しました。
その初戦での快挙です!


ちなみに優勝したチームのメインスポンサーである【ICE-WATCH】は、
ベルギーのカジュアル時計ブランドです。

昨年BMW Motorsportとプレミアムパートナー契約を結び、
コラボレーションした腕時計をBMW正規ディーラー各社にて販売しています。




BMWICEWATCH-thumb-471x225-41016.png



シリコン製バンド・10気圧防水と、スポーツシーンでの使用も想定した
カジュアルでスポーティーな腕時計です。(リーズナブルな価格も魅力です)
これからのシーズンに、いかがでしょうか?



余談ですが・・・
ICE-WATCHやSteiff(シュタイフ)という新しいスポンサーと提携すると、
時を置かずして相乗効果に結び付けるBMWの手腕はさすがだと思います。

今後は、シュタイフとのコラボ商品も増えるのではないでしょうか・・?
 

 bmwsteiff-thumb-471x313-41021.png

新しいスポンサーとも手を結びながら進化する

BMWのモータースポーツ界での活躍を期待します!  G.Sekido






   2014年4月18日 00:00  |  モータースポーツ

世界中
うんうんする
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 先日のSUPER GTの開幕戦で、BMW Z4が1-2フィニッシュを果たしました!

img-418105855-0001-4-2400-thumb-471x629-38503.jpg


新聞には、それを報じる全面広告が出されました! (しかも日経新聞です)


・・・でもSUPER GTって何?

盛り上がってるみたいだけど、どういうカテゴリーなの?

という方も多いかと思います。(かつて私もその一人でした)


なので、SUPER GTの概要と裏話?について書こうと思います。


 

BMWRACINGCARS-thumb-471x117-38505.jpg

レーシングカーの国際的な規格は、大きく3つのカテゴリーに分けられています。

オープンホイール・単座席のフォーミュラカー
フェンダー付き・2座席(例外もあります)のプロトタイプレーシングカー
市販車をベースとしたツーリングカーです。
 

フォーミュラカーとプロトタイプレーシングカーは、共にベース車両を持たないレース専用車ですが、前者は加減速・旋回性能が求められるF1等のスプリントレース向きに軽量化が重視され、後者は最高速や高速安定性が問われるル・マン等の耐久レース向きに空気抵抗削減が重視されています。共にリアエンジン・後輪駆動が基本です。


ツーリングカーは、市販車をベースとするということのみが共通点で、駆動方式やドアの枚数やレースのジャンルも多種多様です。

WTCCDTM等の各国のツーリングカー選手権が代表的で、日本では「箱車」(はこしゃ)とも呼ばれたりします。

広義ではラリーやジムカーナ等もこれに含まれ、スプリントレースやタイムトライアルから耐久レースまであります。

市販車ベースといっても競技によってはレース専用車に近い場合もありますが、少なくとも外観や名称は市販車に準じています。




GT5002014-thumb-471x353-38517.png

【SUPER GTは、そんなツーリングカーのレースです。

日本国内で開催されている自動車レースのシリーズの中で、最も人気があるカテゴリーです。

2004年までは全日本GT選手権 (JGTC) として開催されていましたが、海外での複数開催も視野に入れてJAFの管轄下を離れ、2006年からこの名称になりました。

レースはGT500とGT300という異なるレギュレーションのマシンが混走し、それぞれのクラスで順位を競うという、他国でも類を見ない珍しい方式をとっています。

JGTC時代はベース車両のスペック(エンジン排気量など)によって500馬力クラスのGT500と300馬力クラスのGT300と分けていましたが、現在は馬力の違いというよりは車両全体に関する規格が異なっており、参戦車両およびチームの性質が大別されています。




SUPERGT500-thumb-471x208-38519.png

GT500クラスは、トヨタ・日産・ホンダが巨費を投じて製作したワークスマシンが主体です。

今年から車両規則をDTMと統一し将来的な交流戦も視野に入れていますが、エンジンはDTMが4L V8・NAなのに対しSUPER GTは2L 直4・ターボと異なります。
(F1の例もあるようにモータースポーツ界においてもダウンサイジングターボ化は時代の流れで、近い将来に後者に統一される動きのようです。)

ツーリングカーという扱いではあるものの市販車との違いは大きく、実態としては前述のプロトタイプレーシングカーまたは往年のシルエットフォーミュラに近いのが特徴です。

そんな成り立ちからか、今のところ参戦車両は国産メーカーのマシンに限られています。




SUPERGT300-thumb-471x314-38525.png

GT300クラスは、世界共通の規格であるFIA-GT(そのうちのGT3クラスと、日本独自の規格であるJAF-GTに準じた車が参戦可能です。


FIA-GT(GT3クラス)は数多くの欧米のメーカーが3000~4000万円程度で参戦車両を販売しており、比較的低予算で参戦できるカテゴリーとなっています。

気筒数・排気量もボディサイズも重量も多種多様ですが、毎年FIA等によりBoP(Balance of Performance)という性能調整項目が定められ、車種別のリストリクター等により均衡化が図られています。

ちなみにZ4 GT3は、E92型M3に搭載されているS65をチューンナップした4.4L V8エンジンを搭載しています。


JAF-GT規格では、ハイブリッドカー(プリウス、CR-Z)やBRZなどのSUPER GT専用車が参戦しています。

FIA-GTに比べてボディの改造範囲が広く、よりダウンフォースを得やすいためコーナリング性能等の優位点があります。

反面、増加した空気抵抗の影響やFIA-GTに比べ小さいリストリクターを義務付けられていることもあり、ストレートスピードでFIA-GTに劣る場面が多いようです。


このように、参戦車種の種類が多く、入念に性能の均衡化が図られているのがGT300の特徴です。


尚、混走していても区別が付きやすいように、
GT500は「ゼッケンの白地に黒字、ヘッドランプは白色または青色」、
GT300は「ゼッケンは黄地に黒字、ヘッドランプは黄色」と色分けされています。
(TV放送のテロップの色もそれに準じています。)


リアウイングが小ぶりに見えるのがGT500、
ボディ幅ギリギリまで広がっているのがGT300というのも、見分けるポイントかもしれません。




SUPARGTRD1-thumb-471x314-38607.jpg

決勝レースはローリングスタート方式で、まずGT500クラスそれから遅れてGT300クラスがスタートします。

スピードの違う2クラスが混走することで、サーキットの至るところでオーバーテイクが行われるのもSUPER GTの魅力の一つです。

ドライバー交代・給油・タイヤ交換、ライバルのリタイヤ、めまぐるしく変わる天候等により順位は変動し、GT300クラスの開幕戦のチェッカーフラッグを受けたのは・・・。




CapD20140418_8-thumb-471x279-38612.jpeg

予選2番グリッドからスタートした No.4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也組)でした!

そして2位には予選4番グリッドからスタートした No.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)が入り、参戦初戦ながら表彰台に上りました。

最終盤のヨルグ・ミューラー選手による追い上げは著しく、「あと2周あったら危なかった」と谷口選手が洩らす程の接戦でした。




CapD20140418_12-thumb-471x279-38615.jpeg

実は1-2フィニッシュを決めたBMWの2チームは、浅からぬ縁がありまして..。

昨年までは、「グッドスマイルレーシングTEAM UKYO」陣営とStudie(BMW専門カスタムカーショップ)は、GSR & Studie with TeamUKYOという一つのチームとして参戦していました。

世界初?の"痛車"レーシングカー初音ミク Z4を駆って、2011年にはシリーズチャンピオンにもなっています。
キャラクターとタイアップし、ファンからチーム運営費を募る「個人スポンサー制度」を導入するなど、運営方法も画期的でした。


・・・それが何らかの事情により袂を分かつことになったようで・・・。




CapD20140418_13-thumb-471x186-38622.jpeg

今シーズンから、Team Studie は BMW Sports Trophy (BMW Motorsport) という本国モータースポーツ部門やBMW Japanと共に、「ワークス格」ともいえるチームとしてスタートを切りました。

そして早くも初戦で、かつての仲間のチームと共に1-2フィニッシュを飾りました!
準備期間もノウハウの蓄積も乏しい状況で、快挙だと思います。

個人的には、カラーリングが楽しい「グッドスマイル 初音ミク Z4」にも、
スタイリッシュな「Studie BMW Z4」にも、どちらにも活躍してほしいです。

さらに今シーズンはLM corsaもZ4で参戦していますので、BMW勢は3チーム3台体制となっています。

ウエイトハンデ制などの効果もあり、チャンピオンシップの行方はシーズン終盤まで決まらないと予想しますが、Z4 GT3のポテンシャルは確かだと思いますので..。

今シーズンのBMW勢の大活躍を期待します! (^▽^) G.Sekido





世界中
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 先日のSUPER GTの開幕戦で、BMW Z4が1-2フィニッシュを果たしました!

img-418105855-0001-4-2400-thumb-471x629-38503.jpg


新聞には、それを報じる全面広告が出されました! (しかも日経新聞です)


・・・でもSUPER GTって何?

盛り上がってるみたいだけど、どういうカテゴリーなの?

という方も多いかと思います。(かつて私もその一人でした)


なので、SUPER GTの概要と裏話?について書こうと思います。


 

BMWRACINGCARS-thumb-471x117-38505.jpg

レーシングカーの国際的な規格は、大きく3つのカテゴリーに分けられています。

オープンホイール・単座席のフォーミュラカー
フェンダー付き・2座席(例外もあります)のプロトタイプレーシングカー
市販車をベースとしたツーリングカーです。
 

フォーミュラカーとプロトタイプレーシングカーは、共にベース車両を持たないレース専用車ですが、前者は加減速・旋回性能が求められるF1等のスプリントレース向きに軽量化が重視され、後者は最高速や高速安定性が問われるル・マン等の耐久レース向きに空気抵抗削減が重視されています。共にリアエンジン・後輪駆動が基本です。


ツーリングカーは、市販車をベースとするということのみが共通点で、駆動方式やドアの枚数やレースのジャンルも多種多様です。

WTCCDTM等の各国のツーリングカー選手権が代表的で、日本では「箱車」(はこしゃ)とも呼ばれたりします。

広義ではラリーやジムカーナ等もこれに含まれ、スプリントレースやタイムトライアルから耐久レースまであります。

市販車ベースといっても競技によってはレース専用車に近い場合もありますが、少なくとも外観や名称は市販車に準じています。




GT5002014-thumb-471x353-38517.png

【SUPER GTは、そんなツーリングカーのレースです。

日本国内で開催されている自動車レースのシリーズの中で、最も人気があるカテゴリーです。

2004年までは全日本GT選手権 (JGTC) として開催されていましたが、海外での複数開催も視野に入れてJAFの管轄下を離れ、2006年からこの名称になりました。

レースはGT500とGT300という異なるレギュレーションのマシンが混走し、それぞれのクラスで順位を競うという、他国でも類を見ない珍しい方式をとっています。

JGTC時代はベース車両のスペック(エンジン排気量など)によって500馬力クラスのGT500と300馬力クラスのGT300と分けていましたが、現在は馬力の違いというよりは車両全体に関する規格が異なっており、参戦車両およびチームの性質が大別されています。




SUPERGT500-thumb-471x208-38519.png

GT500クラスは、トヨタ・日産・ホンダが巨費を投じて製作したワークスマシンが主体です。

今年から車両規則をDTMと統一し将来的な交流戦も視野に入れていますが、エンジンはDTMが4L V8・NAなのに対しSUPER GTは2L 直4・ターボと異なります。
(F1の例もあるようにモータースポーツ界においてもダウンサイジングターボ化は時代の流れで、近い将来に後者に統一される動きのようです。)

ツーリングカーという扱いではあるものの市販車との違いは大きく、実態としては前述のプロトタイプレーシングカーまたは往年のシルエットフォーミュラに近いのが特徴です。

そんな成り立ちからか、今のところ参戦車両は国産メーカーのマシンに限られています。




SUPERGT300-thumb-471x314-38525.png

GT300クラスは、世界共通の規格であるFIA-GT(そのうちのGT3クラスと、日本独自の規格であるJAF-GTに準じた車が参戦可能です。


FIA-GT(GT3クラス)は数多くの欧米のメーカーが3000~4000万円程度で参戦車両を販売しており、比較的低予算で参戦できるカテゴリーとなっています。

気筒数・排気量もボディサイズも重量も多種多様ですが、毎年FIA等によりBoP(Balance of Performance)という性能調整項目が定められ、車種別のリストリクター等により均衡化が図られています。

ちなみにZ4 GT3は、E92型M3に搭載されているS65をチューンナップした4.4L V8エンジンを搭載しています。


JAF-GT規格では、ハイブリッドカー(プリウス、CR-Z)やBRZなどのSUPER GT専用車が参戦しています。

FIA-GTに比べてボディの改造範囲が広く、よりダウンフォースを得やすいためコーナリング性能等の優位点があります。

反面、増加した空気抵抗の影響やFIA-GTに比べ小さいリストリクターを義務付けられていることもあり、ストレートスピードでFIA-GTに劣る場面が多いようです。


このように、参戦車種の種類が多く、入念に性能の均衡化が図られているのがGT300の特徴です。


尚、混走していても区別が付きやすいように、
GT500は「ゼッケンの白地に黒字、ヘッドランプは白色または青色」、
GT300は「ゼッケンは黄地に黒字、ヘッドランプは黄色」と色分けされています。
(TV放送のテロップの色もそれに準じています。)


リアウイングが小ぶりに見えるのがGT500、
ボディ幅ギリギリまで広がっているのがGT300というのも、見分けるポイントかもしれません。




SUPARGTRD1-thumb-471x314-38607.jpg

決勝レースはローリングスタート方式で、まずGT500クラスそれから遅れてGT300クラスがスタートします。

スピードの違う2クラスが混走することで、サーキットの至るところでオーバーテイクが行われるのもSUPER GTの魅力の一つです。

ドライバー交代・給油・タイヤ交換、ライバルのリタイヤ、めまぐるしく変わる天候等により順位は変動し、GT300クラスの開幕戦のチェッカーフラッグを受けたのは・・・。




CapD20140418_8-thumb-471x279-38612.jpeg

予選2番グリッドからスタートした No.4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也組)でした!

そして2位には予選4番グリッドからスタートした No.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)が入り、参戦初戦ながら表彰台に上りました。

最終盤のヨルグ・ミューラー選手による追い上げは著しく、「あと2周あったら危なかった」と谷口選手が洩らす程の接戦でした。




CapD20140418_12-thumb-471x279-38615.jpeg

実は1-2フィニッシュを決めたBMWの2チームは、浅からぬ縁がありまして..。

昨年までは、「グッドスマイルレーシングTEAM UKYO」陣営とStudie(BMW専門カスタムカーショップ)は、GSR & Studie with TeamUKYOという一つのチームとして参戦していました。

世界初?の"痛車"レーシングカー初音ミク Z4を駆って、2011年にはシリーズチャンピオンにもなっています。
キャラクターとタイアップし、ファンからチーム運営費を募る「個人スポンサー制度」を導入するなど、運営方法も画期的でした。


・・・それが何らかの事情により袂を分かつことになったようで・・・。




CapD20140418_13-thumb-471x186-38622.jpeg

今シーズンから、Team Studie は BMW Sports Trophy (BMW Motorsport) という本国モータースポーツ部門やBMW Japanと共に、「ワークス格」ともいえるチームとしてスタートを切りました。

そして早くも初戦で、かつての仲間のチームと共に1-2フィニッシュを飾りました!
準備期間もノウハウの蓄積も乏しい状況で、快挙だと思います。

個人的には、カラーリングが楽しい「グッドスマイル 初音ミク Z4」にも、
スタイリッシュな「Studie BMW Z4」にも、どちらにも活躍してほしいです。

さらに今シーズンはLM corsaもZ4で参戦していますので、BMW勢は3チーム3台体制となっています。

ウエイトハンデ制などの効果もあり、チャンピオンシップの行方はシーズン終盤まで決まらないと予想しますが、Z4 GT3のポテンシャルは確かだと思いますので..。

今シーズンのBMW勢の大活躍を期待します! (^▽^) G.Sekido





   2013年11月9日 00:00  |  モータースポーツ

世界中
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 最近、F1においてドーナツターンがちょっとした話題になっています。

CapD20131109-thumb-471x286-24622.jpeg

レッドブルの "最速のやんちゃ坊主" セバスチャン・ベッテルは、10月下旬のインドGPで優勝し今年も年間チャンピオン(4年連続!)になりました。

そしてゴール後にコース上で歓喜のドーナツターンを披露したのですが・・・。

これが競技規約に反するとしてチームは約300万円の罰金を科せられました。




4286eb72-thumb-377x261-24624.png

そして続くアブダビGPも優勝し、7連勝(今季11勝目)を達成したベッテルは、懲りずにまたもドーナツターンを披露しました。

ですが今度はコース外(ランオフエリア)で回り、既定の場所(パルクフェルメ)に車を戻したので、お咎めなしでした。




CapD20131109_1-thumb-471x234-24626.jpeg

それに引き続き?公開されたのが・・・。

> ドバイにある世界第4位の超高層ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」。地上321メートルに位置する同ホテルの屋上ヘリポートにF1マシンが運び込まれ、元レッドブルのF1ドライバーデビッド・クルサードがそこで見事なドーナツスピンを披露したのだ。

という驚きの映像です!

世界トップレベルのドライバーにとっては、朝飯前なんでしょうか・・・?
一つ間違えば命に関わる、とっても恐ろしいドーナツターンです。


本当にF1をこんな高所に運んで撮影したのか? 実際は何らかの安全策が取られていたのか? ベッテルのドーナツターンと連動した企画だったのか? など、真相は良く分かりませんが・・・。

極限のチャレンジ」を企画し続けるレッドブルならではの映像ですね。




CapD20131109_2-thumb-471x288-24635.jpeg

その元ネタ、という訳ではないと思いますが・・。

実は、2年前にBMWから同じような映像が公開されています。
1シリーズMクーペ(日本未発売)が、世界で最も高いヘリポートをドリフトして回るという映像です。

ですがこの映像は、CG合成による演出であることを暗黙の了解とした、「この車の走行性能はいわばこれくらい凄いんですよ!」というイメージ映像ではないかと思われます。

(スロー映像ではヘリポートの縁ギリギリを走ってますし、この映像の前作はさらに合成っぽい?ので・・。)




CapD20131109_3-thumb-471x288-24637.jpeg
 

「信じられないほどすごい」ドーナツターンと言えば、テリー・グラントも有名です。

自分が操ってドーナツターンをさせた車の上に立ちあがったり、降りて歩いて行ってしまったり、1人で2台同時にドーナツターンをさせたりと、空いた口が塞がりません。(無人で回転し続ける車は、車両に特殊な加工がしてあるようですが)

延々と片輪走行するといった運転も得意で、独創的な運転技術は群を抜いています。




CapD20131109_4-thumb-471x288-24648.jpeg

「信じられないほどすごい」運転技術といえば、ケン・ブロックはさらに有名です。

WRCにも出場したことがあるラリー・ドライバーですが、PR動画「ジムカーナ」シリーズで世界に名を馳せました。
車が意思を持って自分で動いていると思えるほどの、想像を絶するドライビング・テクニックです!


この方達の映像を見ると、ヘリポートでのドーナツターンなんて簡単にできるんじゃないか、と思えるほどです。(^^;ゞ


と、いうことで・・・。

レッドブルF1のヘリポートでのドーナツターン映像が本物かどうか、ぜひ情報またはご意見をお寄せ下さい・・。m(^^)m  G.Sekido





世界中
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 最近、F1においてドーナツターンがちょっとした話題になっています。

CapD20131109-thumb-471x286-24622.jpeg

レッドブルの "最速のやんちゃ坊主" セバスチャン・ベッテルは、10月下旬のインドGPで優勝し今年も年間チャンピオン(4年連続!)になりました。

そしてゴール後にコース上で歓喜のドーナツターンを披露したのですが・・・。

これが競技規約に反するとしてチームは約300万円の罰金を科せられました。




4286eb72-thumb-377x261-24624.png

そして続くアブダビGPも優勝し、7連勝(今季11勝目)を達成したベッテルは、懲りずにまたもドーナツターンを披露しました。

ですが今度はコース外(ランオフエリア)で回り、既定の場所(パルクフェルメ)に車を戻したので、お咎めなしでした。




CapD20131109_1-thumb-471x234-24626.jpeg

それに引き続き?公開されたのが・・・。

> ドバイにある世界第4位の超高層ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」。地上321メートルに位置する同ホテルの屋上ヘリポートにF1マシンが運び込まれ、元レッドブルのF1ドライバーデビッド・クルサードがそこで見事なドーナツスピンを披露したのだ。

という驚きの映像です!

世界トップレベルのドライバーにとっては、朝飯前なんでしょうか・・・?
一つ間違えば命に関わる、とっても恐ろしいドーナツターンです。


本当にF1をこんな高所に運んで撮影したのか? 実際は何らかの安全策が取られていたのか? ベッテルのドーナツターンと連動した企画だったのか? など、真相は良く分かりませんが・・・。

極限のチャレンジ」を企画し続けるレッドブルならではの映像ですね。




CapD20131109_2-thumb-471x288-24635.jpeg

その元ネタ、という訳ではないと思いますが・・。

実は、2年前にBMWから同じような映像が公開されています。
1シリーズMクーペ(日本未発売)が、世界で最も高いヘリポートをドリフトして回るという映像です。

ですがこの映像は、CG合成による演出であることを暗黙の了解とした、「この車の走行性能はいわばこれくらい凄いんですよ!」というイメージ映像ではないかと思われます。

(スロー映像ではヘリポートの縁ギリギリを走ってますし、この映像の前作はさらに合成っぽい?ので・・。)




CapD20131109_3-thumb-471x288-24637.jpeg
 

「信じられないほどすごい」ドーナツターンと言えば、テリー・グラントも有名です。

自分が操ってドーナツターンをさせた車の上に立ちあがったり、降りて歩いて行ってしまったり、1人で2台同時にドーナツターンをさせたりと、空いた口が塞がりません。(無人で回転し続ける車は、車両に特殊な加工がしてあるようですが)

延々と片輪走行するといった運転も得意で、独創的な運転技術は群を抜いています。




CapD20131109_4-thumb-471x288-24648.jpeg

「信じられないほどすごい」運転技術といえば、ケン・ブロックはさらに有名です。

WRCにも出場したことがあるラリー・ドライバーですが、PR動画「ジムカーナ」シリーズで世界に名を馳せました。
車が意思を持って自分で動いていると思えるほどの、想像を絶するドライビング・テクニックです!


この方達の映像を見ると、ヘリポートでのドーナツターンなんて簡単にできるんじゃないか、と思えるほどです。(^^;ゞ


と、いうことで・・・。

レッドブルF1のヘリポートでのドーナツターン映像が本物かどうか、ぜひ情報またはご意見をお寄せ下さい・・。m(^^)m  G.Sekido




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