3シリーズ GT(グランツーリスモ)の試乗車ができました。
320i Gran Turismo Sport のブラック・サファイアです。
5シリーズを上回る後席の居住性と、
3シリーズ ツーリングを上回るラゲッジルーム容量を
滑らかなルーフラインに包んだ、「美しき革新」です。
運転した印象をお伝えする前に・・・
この車の特徴を語る上で欠かすことができない車が、先日ドイツでBMWから発表になりました。(日本では未発表です)
4シリーズ クーペの4ドア版である、4シリーズ グランクーペ という車です。
上が3シリーズ グランツーリスモ (3GT)、
下が4シリーズ グランクーペ (4GC)です。
共に流麗なルーフラインとハッチゲートを持つ5ドアです。
他の画像を見ても、フォルムもディテールも似ているように見えます。
「そんな似たような車を出さなくても・・・」 と思われるかもしれませんが、
実はこの2車の特性は大きく異なります。
上から3シリーズGT、3シリーズ セダン、4シリーズGCです。(全てM Sportです)
※画像の大きさは、実際の車両の大きさに比例させてあります。
セダンを基本とすると、よりユーティリティーを高めたのが3GT、
よりスポーティーに振ったのが4GCです。
ホイールベースが長く、全高も大きい3GTはボリュームがあります。
一方4GCは全高が低くガラスが上下に薄く、より流麗です。
セダンを軸とすると、両車の狙いは180度逆を向いています。
諸元図を見ると、3車の違いが数値となって表れています。
※この画像も、実際の車両の大きさに比例させてあります。
いずれもスタイリッシュにデザインされてますが、緻密に差別化されています。
3GTは前後座席距離が明らかに長く、頭上にも余裕があります。
4GCは3セダンより全高が40mm低いですが、天井~座面の寸法の差は十数ミリなので、実用上の支障は無さそうです。
3シリーズGT ~ 3シリーズセダン ~ 4シリーズGC の関係は
5シリーズGT ~ 5シリーズセダン ~ 6シリーズGC の関係と同じ、
とも言えるかもしれません。
と、3GTの位置付けがはっきりしたところで・・・。
運転席の着座位置の高さは3シリーズセダンとX1の中間といった印象です。
運転席はデザイン的には3シリーズセダンと変わりないものの、
少し高い着座位置が優れた視界と乗降性をもたらしています。
そして運転した印象は・・・
セダンと比べ110mm長いホイールベースと、10%ほど増した車重により、より落ち着いた乗り味です。
かといって鈍重だったり退屈だったりということはもちろん無く、好みの違い程度の差だと思います。
例えるならスキー板やサーフボードの長さの違いといったイメージでしょうか。
(私はサーフィンはしませんが・・^^;)
高速での直進安定性や上下動の少なさは、むしろ3GTの方が優れています。
後席の居住性はもちろん、乗り心地という点でも利点があると思います。
身長が高いお子様をお持ちのご家族や
荷物をたくさん載せたいけどツーリングは好みじゃないという方はもちろん、
高速道路での移動が多い方やスキーは長い板に限るという方、
アルペン競技は回転よりスーパー大回転が見応えがあるという方も?
ぜひ3GTにご試乗してみて下さい。
(試乗車は貸出中の場合がありますので、事前にご連絡頂けると確実にご試乗頂けます)
お待ちしております。 G.Sekido