先日、ミラフィオーリ2018というイベントに、とある事情がありお邪魔してきました。
(毎年モリコローパークで開催される、一般参加型の欧州車の祭典です。) 国も時代も様々な車が参加されていましたが、BMW Z1を久しぶりに見られて嬉しかったです。 ちなみに私がZ1を初めて見たのは大学生時代で、Z1に関する事前知識がなかったこともあり、強烈な衝撃を受けた記憶があります。 その頃と違って、現代はインターネットによって様々な情報が手軽に入手できるので「こんな車見たこと無い...!」と驚くことは少なくなりましたが、ネットがあるからこそ超希少な車の情報に巡り合う事もあります。 例えばBMW Group Classicというアカウントでは、BMWのクラシックカーの美しい写真が公開されていますが、まれに希少車や珍車?も登場します。 中でも印象的なのが・・・ これはBMW 507 Loewy Concept(1957年)という車で、名車BMW 507をベースにフランス生まれの工業デザイナー Raymond Loewyが未来的なボディを被せたワンオフ車両のようです。 (3代目のコルベットにも少し似ていますが、全く別の車です) キドニーグリルは無く、フロントのBMWマークは運転席寄りに配し、リアランプは突出させるなど、とても個性的です。 同様にBMW 507をベースにしたワンオフ車両では、有名デザイナー ジョバンニ・ミケロッティによる作品 BMW 3200 Michelotti Vignale(1959年)もTweetされています。 打って変わって直線基調で、ちょっとアメ車っぽさも感じます。この車もBMWマークが控えめですね。 このBMW 2002 GT4 Frua Coupe(1969~70年)は、個人的に好きな車です。 BMW 2002tiをベースにイタリア人デザイナーのピエトロ・フルアが製作した車で、バージョン違いを含め複数台数が存在するようです。(ミニカーも販売されていました) そのうちの1台は堺市ヒストリック・カー・コレクション(Doi BMW Collection)にも保管されています。 フロントフェイスは精悍で、ベースとなった2002との共通部分が見出せないほどスポーティーなフォルムです。 リアハッチはテールエンドまで長く伸ばされ、GT4という名前(4人乗りGTという意味)の通り、居住性や積載性も重視していることが窺えます。 BMWマークをCピラー部に配すのは、BMWクーペの隠れた伝統?ですね。 ちなみにピエトロ・フルアはこの他にも、Glas GT/BMW 1600GT(1964-68年)やBMW/Glas 3000 V8 Fastbackcoupé(1967年)など、後にBMWに買収され引き継がれるハンス・グラース社の市販車・試作車のデザインにも関わっています。 フルアはそれ以外にも、多数の試作車を製作し、BMWに提案したようです。 そして先日、ある方のブログで初めて知ったのが・・・ BMW 2800 Spicup(1969年)というコンセプトカーです。 内外装色は鮮烈で、ボディ各部のデザインも近未来的に斬新です!
BMW 507をベースに、イタリアのカロッツェリア ベルトーネが製作した車で、ルーフは電動スライド式のハードトップが備わっています。
(三菱RVRオープンギア と似た機構です。) SPICUPという名前は、スパイダー+クーペという意味のようです。 エンジンカバー部分を残して開くボンネット、芸術作品のような内装など、新しい提案が随所に盛り込まれています。 ちなみに開閉式のヘッドライト・カバーは、ベルトーネはその後他社の市販車(ランボルギーニ・ハラマ)にも採用しています。