ついに新型3シリーズ セダンが、現在開催中のパリモーターショー2018にて発表になりました!
1975年の初代から数えて7代目の登場であり、7年ぶりの「スポーツセダンのベンチマーク」の刷新でもあります。
ボディーサイズは全長×全幅×全高=4709×1827×1442mmで、従来モデルと比べると76mm長く16mm幅広く1mm高くなりました。
ホイールベースは41mm長い2851mmに延長され、トレッド幅はフロントが43mm、リアが21mmそれぞれ拡大されています。
競合各車も次第に大きくなったことも考え合わせると、順当なサイズアップと言えそうです。
(個人的には、E39型5シリーズ並に立派になったことに感慨を覚えます)
そのサイズを活かし、スタイリングは更に伸びやかになり抑揚に富んでいます。
サイズは大きくなっても、車重は最大55kg軽量化され、もちろん前後重量配分は50:50を維持しています。
Cd値(空気抵抗係数)は最小で0.23ととても低く、優れた燃費や走行性能に寄与します。
ヘッドライト下側のノッチ(くぼみ)は、最新BMWラインナップの中でも唯一の個性です。
ポジションランプは代を経るごとにリング型・U字型と変化し、今度はL字型になりました。
M Sport(最初の画像のブルーの車)に遜色ないと感じるほど、ノーマルグレード(白い車)のフェイスもシャープでスポーティーになりました。
グリルは内部が塞がっているようにも見えますが、恐らく5シリーズや7シリーズと同様に自動開閉式になっていると思われます。
大きめで角ばったグリルは左右が連結されていること、その中央下部に目立たないようにフロントカメラを配することは、最新BMWに徐々に取り入れられているデザインです。
最速グレードであるM340iだと、グリルの周囲等はブロンズ色になり、内側はメッシュ状(新型Z4と同様)になるようです。
ボディ側面にまで広がったL字型のリアコンビネーションランプと、左右2本出しのエキゾースト・テールパイプがワイド感を強調しているのも、最新BMWに共通のデザインです。
ドア下部には後ろ上がりのキャラクターラインを刻み、前進感を創出しています。
他にもボディ各部に繊細なラインや面が刻まれ、ホフマイスターキンクをドアからボディ側に移す等の新しい要素ももたせるなど、デザインは入念で緻密です。
それでいて細部が過度に主張したり煩雑になることがなく、全体として流麗で躍動感のあるスタイリングにまとめ上げてあるのは素晴らしいと思います。
新しさがありながら、3シリーズらしさにも溢れている、入魂のデザインだと感じます。
内装もデザイン・機能共に大きく進化しています。
横方向の広がりと質感の高さは画像からも感じられ、クラスをリードすると予感させます。
太く短いシフトノブとその脇に配されたSTART-STOPボタンは、新型Z4にも見られる最新世代BMWに共通のディテールです。
アンビエントライト(トリム各部に内蔵されたライン状のLED照明)は色調を変更することもできます。(ウインカーの点滅と連動させる?こともできるようです)
メーターはフルデジタル表示になり、センターのコントロールディスプレイやヘッドアップディスプレイの面積も拡大され、より多彩な情報を表示します。
メーター画面は、左が速度計・右が回転計(反時計回り!)とし、それらを外縁に沿った帯状とすることで、中央部分にナビゲーションや楽曲情報などを広く表示できるようになりました。
この画像の場合(SPORTモード)だと、トルクと出力や、道路の制限速度も表示されています。
さらに・・・
デジタル・キー(スマートフォンを使った開錠・施錠・始動)や、
インテリジェント・パーソナル・アシスタント(人工知能を用いた音声操作)、
リバーシング・アシスタント(一定時間のハンドル操作を記憶していて、それを逆戻りさせて後退する機能)などのBMW初の新機能も搭載されています!
他にも新しい機能やデザインはありますが、これくらいにして・・・
車種が増えSUVの比率が高まっても、やはり3シリーズはBMWの屋台骨であり、基本です。
それに対する意気込みが、入念で素晴らしいデザインと多彩な新機能に表れていると思います。
この先もコンパクト・スポーツ・セダンのベンチマークとしてあり続けてくれると思います! G.Sekido