SUPER GTの今シーズンの第7戦が、10月7日(土)・8日(日)にタイのチャン・インターナショナル・サーキットで行われました。
SUPER GTで唯一の海外戦であり、今年で4度目の開催です。
全8戦で争われるSUPER GTは残すところ2戦で、レギュレーションにより第7戦はウエイトハンデが半減されます。
BoP(性能調整)は第6戦にから第7戦にかけてM6 GT3を含む全車について変更がないこともあり、マシン本来の速さが問われる展開です。
BMW Team Studieは、初日午前の練習走行でGT300クラスのトップタイムを刻み、このサーキットでのドライでの速さを見せ付けます。
練習走行終盤にトランスミッションに異常が発生するものの、3時間で交換を済ませ予選に間に合わせます。
ウエットコンディションで迎えた予選は、ヨルグ選手がQ1を10番手ボジションで突破し、Q2を担当した荒選手はドライタイヤに賭けコースインするものの、再び雨が降り出します。
ウエットタイヤに交換してからの限られたアタックの結果、11番手で予選を終えました。
ARTAは、ランキングトップと14点差で、逆転チャンピオンを狙える位置にいます。
本番に強いショーン選手は難しいコンディションの中、難なくQ1を突破し、Q2を担当した高木選手は「エンジンが吹け上がらない」というトラブルを抱えながら好タイムを叩き出し、3番手で予選を終えます。
ARTAが履くブリヂストンは(Studieが履くヨコハマ等と比べ)ウエットコンディションに強く、その効果も現れた結果です。
Studieは、本戦前にリアサスペンションの不具合が発見され、ウォームアップ走行をキャンセルし本戦に修理を間に合わせます。
スタート前に振り出した雨の影響でウエットタイヤでのスタートを選択するチームが多い中、Studieはドライタイヤスタートに賭けます。
ファーストドライバーの荒選手は序盤はポジションを落とす展開ながら、序盤23番手まで下げたポジションを路面が乾くにつれ15番手まで戻し、ヨルグ選手にマシンを託します。
ヨルグ選手は21番手のポジションでコースに復帰し、上位陣に引けを取らないペースで着実にポジションを上げ続け、10位完走でレースを終えました。
ドライであれば表彰台も狙えるペースがあっただけに、悔しさが残る入賞でした。
ARTAは、レインタイヤで本戦をスタートします。スタートドライバーの高木はタイヤを労わりながらペースを調整し、一旦落としたポジションを3番手まで回復し、ピットインします。
ウォーキンショー選手は13番手でコースに復帰し、全体の中でも速いペースで周回を重ね、4番手までポジションを回復します。
さらに3番手の車の背後まで迫るものの、終盤はガス欠症状が出てしまい、4位入賞でレースを終えました。
年間タイトルに向けてはかなり厳しくなってしまいましたが、着実な強さを見せ、貴重なポイントを獲得しました。
残る最終戦(11/11~12 Round8 MOTEGI )は、レギュレーションによりウエイトハンデが課されないので、マシンの真の実力が問われます。
M6 GT3が今回のドライコンディションで見せたGT300トップクラスの速さを発揮し、有終の美を飾ってくれることを期待します! G.Sekido